ニキビができた後、赤みがいつまでも肌に残ってしまったり、肌表面がクレーターになってしまう「ニキビ跡」は、一生治らないものと思っている方も少なくありません。10年前まではほとんど改善する事の出来なかったニキビ跡ですが、現在「ニキビ跡」は適切な治療を行なうことで治せるのです。ニキビ跡治療に用いられるのがフラクショナルレーザー。小さなドット状レーザーを照射して、ニキビ跡の原因である真皮内瘢痕を破壊し、再構築を促すレーザーです。その中でも当院で用いる治療器は最新の機器のみ。アファームマルチプレックス、パール、パールフラクショナル、スターラックス1540、スターラックスxD、サイトンプロフラクショナル、ナノレーザーピール、サイトンヘイローの8台の機器を用いて治療を行っています。
以前は改善すら難しかったニキビ跡ですが、なぜ治療が可能になったのでしょう?その理由は最先端レーザー技術によりニキビ跡の原因である、真皮内瘢痕を治療できるようになったからです。この治療メカニズムを理解するにはまずニキビ跡の原因と仕組みを知らなくてはいけません。
![]() 毛穴の中にある皮脂腺から作られる皮脂が毛穴の中に溜まり、ここにアクネ菌などが感染することで炎症性のニキビが生まれます。 |
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![]() アクネ菌と自分自身の免疫細胞が戦い、結果、細胞の死骸(膿み)が生まれます。その過程で生じる炎症のダメージが真皮の壁に当たると、その壁を突貫工事で埋め合わせようとして、異常なコラーゲンが大量に作られます。この大量発生したコラーゲンは、瘢痕(はんこん)組織と呼ばれ、ニキビ跡の悪因となります。手術痕や傷痕のように、異常に腫れた皮膚をイメージしてみてください。これらも、瘢痕組織によりできる症状です。 |
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![]() できてしまった瘢痕組織は、炎症の程度により、毛穴の形を残したままその周囲に瘢痕が広がる場合と、毛穴の形が失われて大きな皮内瘢痕を形成する場合があります。前者は毛穴が開いたようなタイプのニキビ痕に、後者の場合は凹んだニキビ痕に、さらに脂肪層まで瘢痕化した場合には大きなニキビ痕になってしまいます。 |
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ニキビ跡になってしまう人には特徴があります。 まずニキビが炎症を起こしやすく、大きな赤ニキビが形成されやすい人。 皮膚のコラーゲン産生能力が高く、皮膚に厚みがあり、ケロイド化しやすい。 といった特徴があります。逆に皮膚が薄いかたなどはニキビ跡になりにくいという 傾向にあります。 ニキビ跡はニキビが大きい炎症になりやすく、皮膚の厚みがある方にできやすいと言えます。
毛穴拡大タイプ | |
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毛穴拡大タイプは毛穴周囲に瘢痕化が生じており、その結果、毛穴の収縮能が失われ拡張したままになるタイプです。
毛穴周囲、特に浅層に瘢痕化を生じており、ここをターゲットとする治療が適しています。 アファームマルチプレックス パール |
広く浅いタイプ | |
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クレータータイプのニキビ跡の中では浅い方の分類となります。
真皮中間層が主な瘢痕化の部位となります。皮膚の薄い女性に生じやすいニキビ跡とも言えます。 スターラックス1540 パールフラクショナル |
深く広いタイプ | |
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深いタイプのクレーターです。周囲の正常皮膚との境目がはっきりしており、ここの部分が光の乱反射を起こすため非常に目立ってしまうタイプのニキビ跡です。原因である真皮内瘢痕は深部に存在する事が多く、皮膚の厚みがある男性、特にニキビが大きくなるタイプの方に生じやすいニキビ跡です。 サブシージョン サイトンフラクショナル |
アイスピックタイプ | |
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皮膚表面から、深部まで貫く様に凹んでしまうタイプです。通常のニキビ跡の場合、真皮層が残っていますがアイスピックタイプの場合にはニキビ跡の中に真皮が残っていないため、通常のレーザー照射による再構築は期待できず、瘢痕部を取り去る様な照射方法が必要となります。 サイトンフラクショナル |
脂肪萎縮タイプ | |
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ニキビの炎症が皮内に留まらずに皮下組織まで及んだために起きるニキビ跡です。脂肪層は炎症が及ぶと線維化を起こし収縮してしまいます。その結果、皮膚も陥凹を起こし大きく凹んだニキビ跡を生じます。このタイプには原因となったニキビ跡が別に皮内にも存在するため、皮膚の瘢痕化と脂肪の瘢痕化の両方が確認できます。 サブシージョン 脂肪注入 |